「シェアハウス? ゲストハウス? 違いがよくわからない」そんな声を聞くことがあります。
シェアハウスとゲストハウスは以前は同様の意味で使用されていたため混同されていることも多いですが、現在は違うものを指す言葉です。今回はシェアハウスとゲストハウスの違いについて解説してみましょう。
はじめまして、空き家バンク京都の古民家シェアハウスで暮らすWebライター・充紀と申します。
簡単に言えば、 シェアハウスは賃貸物件、ゲストハウスは宿の一種です。今回はシェアハウスとゲストハウスの違いや共通点を解説するとともに、関わりが深いシェアハウスの成り立ちと発展を紹介していきます。
どうも!空き家バンク京都の鈴木です。
空き家バンク京都では、シェアハウスだけでなくゲストハウスも運営しております。今回はシェアハウスやゲストハウスについて正しく知ってもらえたらと思います!
シェアハウスとゲストハウスの違い | シェアハウスとは? ゲストハウスとは?
現在一般的に、シェアハウスは「賃貸住宅」の一種、ゲストハウスは「宿泊施設」の一種を指すことがほとんどです。
共通点として、どちらも次のような特徴を備えています。
- 他人同士で一つ屋根の下に寝泊まりする
- 水廻り等は共同で利用する
- リビングやラウンジなど交流できる共有スペースを持つ
「シェアハウス」や「ゲストハウス」という言葉は法律等で厳密に定められているわけではありません。
また、元々は同じものであったため、違いがよく分からないという方や、同じものだと思っている方が多いのです。
それぞれ、もう少し詳しく解説してみましょう。
シェアハウスとは?
シェアハウスは「それぞれが一部屋を占有スペースとして契約し、リビング・ダイニング・キッチン・トイレ・浴室などは共同で利用する賃貸物件」です。
戸建て物件をリノベーションして、各部屋に入居者が住めるようにしたタイプが多いです。最近は、マンションやアパートのようなタイプも増えています。
家賃相場は幅広く、ひと月3万円台と言った格安シェアハウスもあれば、家賃10万円を超える高級シェアハウスも存在します。
当然、設備や環境、雰囲気もシェアハウスによって大きく変わります。
このあと、どんなシェアハウスがあるのか実例を少し紹介しますね!
ゲストハウスとは?
ゲストハウスとは何か、Wikipediaから引用してみましょう。
世界の旅行者の間では、比較的安価な料金で利用出来る、バックパッカーの利用などに主眼を置いた安価な宿泊施設を指して使われることが多い。それらは、ホテルとは違い、部屋によってはトイレ、バスルームがない場合もあり、共用のものを利用する。月単位の料金設定をしているところもあり、そこではアパートのように長期滞在も可能である。
(引用元)ゲストハウス – Wikipedia
ゲストハウスはホテル・旅館と同じように宿泊するための施設ですが、次のような特徴を持ちます。
- 価格帯が安い(一泊2,000〜4,000円くらいが多い)
- 基本的に素泊まり
- ドミトリー(相部屋)タイプがメイン
- 個室でも各部屋にトイレや浴室がついていないことが多い
- トイレやシャワールームは共同利用
- ラウンジやカフェスペースなど、宿泊者が交流できるスペースを持つ場合が多い
ドミトリーとは、一部屋に複数の2段ベッドが置かれていて、他人同士で相部屋するようなイメージです。
ドミトリーの場合、ゲストハウスの中でも特に安い場合が多いです。
ちなみに「ホステル」というものもありますが、ほぼ「ゲストハウス」と同じ意味です。
厳密な違いはないですが、イメージとしてはホステルの方が大規模、ゲストハウスの方が小規模なことが多いです。
ゲストハウスは「安さ」に焦点が当てられがちですが、最近は面白いコンセプトを持ったゲストハウスも増えています。
安さではなく「ホテルでは味わえない宿泊体験」を目的にゲストハウスを選ぶ方も増えています。
ちなみに僕はゲストハウスかなり好きです。
最近は「本屋のようなゲストハウス」や「Cafe&Bar一体型ゲストハウス」など色々なコンセプトを持ったゲストハウスがあり、一泊2,000円台とかで泊まれてしまうんです。
手軽になかなか良い時間が過ごせてオススメですよ!
シェアハウスとゲストハウス、それぞれの違うものを指すことは分かって頂けたかと思います。
でも実は、 元々は「シェアハウス」という言葉は存在せず、ゲストハウスが今のシェアハウスのルーツとなっていたんです。
ここからは少しだけ、シェアハウスの成り立ちとその後の発展を見ていきましょう。
シェアハウスの成り立ち | ゲストハウスから生まれたのがシェアハウス
リュックサック一つで旅を続けるバックパッカー達が旅の拠点として利用したのがドミトリータイプの格安宿、ゲストハウスです。日本には1990年代ごろ上陸しています。
旅人だけでなく、日本で入居審査が通りにくい外国籍の日本定住者にも人気で、昔は「外人ハウス」などとも呼ばれることもありました。
やがて、異文化に触れたい日本人が住むことも増えてきて、さらには日本人のみが住むゲストハウスも登場してきます。
その後、デザイナーが手がけたおしゃれな物件や、面白いコンセプトを打ち出したゲストハウスなど、 ただ安いだけではない、特色を持った物件が登場してきます。
それらの物件たちを元々の「格安宿としてのゲストハウス」と区別するために生まれたのが「シェアハウス」という言葉なわけです。
その後もシェアハウス・ゲストハウスともに日本独自の形で発展を続けていて、近年新たなライフスタイルとして注目されはじめているのです。
高級シェアハウスも登場! 変わりゆくシェアハウスの形
『テラスハウス』や『シェアハウスの恋人』などテレビ番組の舞台になったり、『マツコ会議』や『ZIP!』などバラエティや報道番組で取り上げられたりを通じて、近年注目を集めるようになったシェアハウス。
近年は一度住んでみたくなるような面白い物件が数多く登場しています。
さまざまなコンセプトを持つ「付加価値」が大きなシェアハウス
近年増えているのが「独自の付加価値」を特徴とするコンセプトシェアハウスと呼ばれるシェアハウスです。例えば、次のような物件があります。
探してみると、他にもいくらでも面白いシェアハウスが見つかります。
コンセプト型はもちろん、全体として「安さ以外の付加価値」を重視する物件が増えているのです。
短期滞在ならシェアハウスとゲストハウス、どっちがいい?
シェアハウスを選ぶ方の中には、「もともと短期滞在の予定だから」という理由で短期間だけ利用する方もいます。
では、1ヶ月だけ住むのならシェアハウスとゲストハウス、どちらを選ぶべき良いでしょうか?
答えは、正直どちらでもいいですね。
シェアハウスもゲストハウスも、物件ごとに実情はさまざまです。マンスリープランがある物件であれば、どちらと絞らずに探してみると良いでしょう。
ただし、家賃高めのシェアハウスは短期の受け付けはしていないことも多いため、探すときは注意しましょう!
また、探すときはあまりに格安のシェアハウス・ゲストハウスには注意すべきです。「安かろう・悪かろう」のことも多いです。
ネットだけで判断せず、一度現地で見てから決めることをおすすめします。
シェアハウスは「ライフスタイルの新たな形」
シェアハウスは「宿泊施設」であるゲストハウスとは違い、一定期間住み続けることを前提とした「賃貸住宅」です。
同じメンバーと一つ屋根の下で生活をともにするため、自分にあったシェアハウスなら、一人暮らしでは味わえない「新しいライフスタイル」を体験することができます。
シェアハウスの雰囲気やどんな入居者が集まるかは、物件ごとにまったく違います。でも不思議と、物件のコンセプトや雰囲気に合った人たちが集まるものです。
自分が「住んでみたい!」と思うシェアハウスなら、似た価値観を持った人や素敵な個性を持った人など、素敵な出会いに恵まれることも多いですよ!
今後ますます発展するシェアハウスというライフスタイルも、一度体験してみてはいかがですか?